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第5回 患者スピーカー講演会 1周年特別版の記録

株式会社ピアハーモニーが主催する患者スピーカー講演会は、今回で5回目を迎えました。
1周年記念特別版として開催された講演会は、3名の患者会代表が感動的なスピーチと座談会を行いました。この記事では、その詳細をお伝えします。

講演者の紹介

多発性硬化症/視神経脊髄炎患者会 M-N Smile 代表 狐崎 友希

狐崎さんは多発性硬化症と闘いながら、患者会代表や歌手、ヨガインストラクター、エニワンプロジェクトの代表として様々な顔で活動しており、多数の製薬会社とのコラボレーションやメディアへの出演をされております。
M-N SmileではSNS,WEBだけでなく、リアルな交流会を実施し、患者同士のつながりを深めています。また、エニワンヨガやエニワンプロジェクトを通じて様々な患者さんへの支援・交流をされております。

狐崎さんの講演「難病でも笑顔で過ごす秘訣」

自身の病歴や経験を交えながら、笑顔で過ごすための秘訣を3つ紹介しました。「難病という言葉に囚われない」「謝罪の言葉を口癖にしない」「笑顔が幸せを呼ぶ」というメッセージが印象的でした。狐崎さんのスピーチは、難病に対する前向きな姿勢と、笑顔で過ごすことの大切さを強く感じさせるものでした。

間質性肺炎患者会 一期一会 会長 宮村 和之

宮村さんは製薬会社での就業経験の知識や、自身の間質性肺炎と診断された経験を活かし、2024年6月に「一期一会」会長に就任し、数々の講演会やラジオでのスピーチを行っており、7月には200名を超える講演会を成功させました。
「一期一会」患者会は、ピアハーモニーが運営する「間質性肺炎 患者・家族の相談室」の運営協力を通じて、患者とその家族が安心して情報を共有し合える場を提供し、互いに支え合うコミュニティを形成し患者同士の繋がりを深めています。

宮村さんの講演「膠原病と共に」

自身の病歴と治療経過を詳しく説明しました。特に、KL-6という特異的マーカーの推移や6分間歩行検査の結果について触れ、具体的な治療と生活の工夫を共有しました。また、「一期一会」という理念のもと、患者会の活動がいかに患者の生活を豊かにし、前向きな気持ちを育むかについて語りました。病気と共に生きるための具体的なアドバイスが満載で、多くの患者にとって有益な情報となりました。

強皮症患者会 Linkage 代表 桃井 里美

桃井さんは、長年にわたるピア・サポート経験を通じて、多くの患者とその家族に寄り添い、貴重な情報提供とサポートを行ってきました。
強皮症患者会Linkageでは、「つながる、つなげる、未来を変える」という合い言葉のもと、患者さんに寄り添った活動として、ピアハーモニーが運営する「強皮症患者さんのピア相談室」の運営協力、リアルな交流会「ピアカフェ」、ピア・サポート活動、また患者スピーカー養成プログラムの講師や講演会の講師など、多くの講演会演者やメディア出演をされております。

桃井さんの講演「つながる、つなげる、未来を変える」

漫画を通じてご自身の当時の心境や感じていることをわかりやすく説明しました。またLinkageの立ち上げやピア・サポートの重要性についてでは、自身の体験を通じて、患者同士の支え合いの大切さを強調し、「つながる、つなげる、未来を変える」という合い言葉で、未来に向けた新たな一歩を示しました。

座談会のハイライト(患者会代表と考える~患者と医師、共に成長する道~)

テーマ1: 患者同士のコミュニケーション

座談会の第1テーマでは、他の患者さんと接する中で、特に心に残っている出来事や感じたことについてお伺いしました。
若い患者が杖や車椅子の使用をためらうことや、障害者手帳の申請を避ける理由が議論されました。社会の偏見がこれらの行動に影響していることが指摘され、患者会では正しい情報を得ることの重要性が強調されました。患者同士の交流が孤立感の解消につながり、適切な治療を受けることで患者の未来が大きく変わることが述べられました。

テーマ2: 医療従事者とのコミュニケーション

医療従事者とのコミュニケーションについて、どのような課題があるかを共有いただきました。
短い診察時間での情報伝達の難しさや、セカンドオピニオンを求めることの気まずさが議論されました。患者会では、事前に質問を整理して診察に臨むことが推奨されています。医療メディエーターの役割も重視され、慢性疾患の患者にもこのようなサポートが必要であると提案されました。

テーマ3: 医療者・患者双方がより良いコミュニケーションをするために

患者と医療従事者が共に成長し、最良の治療法を見つけるための共同意思決定(SDM)の重要性が議論されました。医師や看護師と良好な関係を築くためには、お互いの立場を理解し、尊重することが重要であると強調されました。治療は医師と患者の二人三脚であり、両者が協力し合うことで治療がスムーズに進むと述べられました。患者には、自分がどうしたいかをしっかりと考え、それを医師に伝えることの重要性が強調されました。

まとめ

本日の講演会では、患者会代表の今までのご経験、患者会運営に対する思いを聴くことができました。また、他の患者さんとのコミュニケーションや医療従事者との関わり方、より良いコミュニケーションのための具体的な方法のヒントになる講演会でした。
特に、患者同士の交流が孤立感からの解放に繋がることや、医療従事者との関係構築の重要性が強調されました。また、患者が積極的に情報を収集し、医療従事者との対話を深めることの重要性も語られました。この講演会の全編動画を視聴し、具体的なエピソードや実践的なアドバイスを確認することで、自分自身の治療やサポート活動にお役立てください。

患者スピーカー講演会の動画はこちら

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